物と向き合う ストーリー・メモリーがある物
紫陽花がキレイな季節になりました。梅雨は、洗濯物が乾かなくてジメジメしていますが、その中でも、紫陽花の佇まいに癒されます。
最近、物との向き合い方について考えます。断捨離という言葉も良く聞きますよね。
捨てることに注目されますが、「捨てることだけではなく自分の今の暮らしに必要な物を選ぶこと」という意味もあるそうです。
想い出の物は、直接的に今の暮らしに関係なくても、捨てれなかったりしますよね。
生きていくうちに想い出の物は多くなりますが、全てとっておいたら、それこそ今の暮らしが圧迫されてしまうので、厳選する必要があります。
整理収納アドバイザーのテキストの中で、人と物とのストーリーについて書かれている箇所があります。「人の間に、その当事者同士にしか分からない関係性があるように人と物のにも、必ず大なり小なりのストーリーがある」と書かれてあります。
ある人にとっては、ただの腕時計だったりしても、持っている本人からすれば、大切な人からプレゼントされた想い出の品だったりします。
私にとってのストーリーがあるのはこちら。
この備前焼のカップは、我が家の子ども達が小さいときから持っているカップです。
友達の備前焼作家さんが創ったオリジナルのカップです。子ども達が小さいときに、たくさんの食器が割れてしまい、当時はこのカップを使うことができずに戸棚に飾っていました。
ニンマリと笑っている表情があるのが分かりますか?小さいころの娘の性格が表れています。
お食い初めが終わってから、プラスチックではなく陶磁器の食器を使ってご飯を食べさせたいと憧れていましたが、初日に、娘に、お皿を割られて夢があっけなく破れたというヤンチャっぷりで。
こちらは、当時、ちょっと内気で物事を進めるのに慎重だった、息子の性格がでています。少しはにかんだ表情をしています。
当時は、割れるのが怖くて使えませんでしたが、この2つのカップ、2人が大きくなった今は毎日我が家で使ってます。飲み物やアイスクリーム、お味噌汁を飲むときに活躍しています。
そう考えると、このカップは、私にとって2人の小さい頃のことを思い出させてくれる
ストーリー、そしてメモリーがあるものなんだなぁと気が付きます。
備前焼は、釉薬を使っていないオーガニックな焼き物で、器肌がザラザラしています。
実際に焼きあがるまでは、どんな色や風合いがでるのか分からないそうです。
手に持つと温かみが感じられて、じんわりと手に馴染む感じがします。
また、ひびが入ってしまっても、金継ぎをすれば、また使用できるのも良いなぁと思います。
多くの食器を持っていても日々使う食器が限られます。シンプルに気に入った食器を少なく持っている方が、一つ一つと向き合えて贅沢なのかなと最近、よく思います。
あなたにとってのストーリーのある物は何ですか?